2017年12月17日日曜日

12月17日

博士論文の進捗は予定通りで,12月22日以降は校正作業に入れそうです。
博士論文と一緒に出す各種書類が案外多く,時間を取られています。
今は謝辞を書いているのですが,書くほどにこの6年間(学部も合わせれば10年間)本当に多くの人に良くしてもらったこと思い出し,涙腺が緩みます。
少しだけ気持ちに余裕が出てきたので,3Dモデリングの復習をしたり,本を読んだりもできました。

最近は,博士論文関連以外に,修士課程の学生と先生の打合せに同席したり,RAやTAの仕事をしたりしています。
昨日も,同じ研究室の修士課程の学生の打ち合わせに同席し,修論執筆に関する話をしていました。
修論を書いている学生の様子から学ぶことは多いです。


個人やテーマによって様子がだいぶ異なりますが,徐々に自立して学べるようになる感じは興味深いです。
ものづくりの趣味に関しては,まさに,自己主導,探究,協同の学びができている学生がいます。
こうした学生でも,研究に関しては,「誰かが教えてくれるもの」という意識から脱することが難しいことがあります。
学校という場所に対するイメージが「教えてくれる」もので,その環境によって振る舞う習慣ができてしまっているのか。そうであるならば,学校文化の罪は大きいと思います。

ミニ五徳「5とく」を作ってみる

コーヒー用のポットがいまいち座りが悪い。
ネットで調べてみると,エスプレッソマシン用の補助器具があるらしい。
例えば,こんな感じのものがある。
ミニ五徳 for エスプレッソメーカー (プリアップ) 

Fusion360の練習もかねて作ってみようと思います。
夜,布団に包まりながらサクッとモデリング。
たまにやらないと忘れちゃうので,リハビリ的にいいと思います。
1号機はこんな感じ。
表は平らなので,裏面を上に向けています。

最大直径は145mmです。デザイン的にはいい感じ。妻の反応も好印象。
さっそく,何度かお世話になっているDMM.makeにアップして見積もりを取ろうと思いましたが,なんとサイズが大きくてチタンとかでないと作れない。
チタンは悪くないのですが,4万円以上かかるのでコスト的に論外。
DMM.makeで使っているプリンタの仕様によるのだと思う。
スチールの大きなプリンタ導入してくれないかな。

調べてみると,DMM.makeでのスチールの最大出力寸法は,90×90×90らしい。
ということで,2号機はスチールで最大の大きさΦ90で作ってみた。


ABSでモックアップを製作してみた。

よしよし,これでOK。
わくわくしながら自宅に帰ると,自宅のガスコンロの爪の感覚は96mm…。
届かない。
サイズ的に1号機良かったですね…。
自分で鋳造しようにも,アルミくらいしかできない。削るのもできない。

それで思いついたのが,Φ90のに穴をあけて,針金で足をつけようという案。
でも,ぐにゃっとなると嫌なので,焼き入れでもしようか。
ということで,100均で買ってきた針金を焼き入れしてみた。
いい感じです。
どうやら調べてみると100均の針金は炭素含有量が少ないらしく,それほど硬くできないとらしい。
まぁ,ばねを作りたい分けでないのでいいということにしましょう。

ということで,足作れそうなので,お財布事情も考慮してスチールで作れるΦ90のデータに穴を付けた。

発注しました。
来るの楽しみです。

2017年12月3日日曜日

EaseUS Todo Backup Free 10.6を使ったSSD換装

来年から自宅にでの作業が増えることを見越して,自宅のデスクトップパソコンのスペックを見直した。
とりあえず,CPUが古い。
しかし,マザーボードから交換するのは手間だしコストもかかる。
ということで,HDDをSSDに交換することにした。

写真を見てわかるように,グラフィックボードも取り付けた。
いくつかのブログなどを参考にして,クローンSSDの作成には,EaseUS Todo Backup Free 10.6というフリーソフトを使うことにした。


すんなり行かなかったところもあったが,今のところうまく動いている。
システムクローンという機能は,どういう機能なのか結局分からなかった。
しばらく様子をみて,大丈夫そうなら元々OSをインストールしていたHDDはフォーマットしてバックアップ用に使おうと思う。

余談だが,このデスクトップパソコンのマザーボードはP7H55-M/USB3という結構古いマザーボード。
今回購入したグラフィックボードであるPalit NE5105T018G1-1070F (GeForce GTX1050Ti 4GB STORMX)が対応しているのか不安であった。
ええいままよ!と購入したわけだが,こちらも一筋縄ではいかなかった。
NVIDIAのWebサイトからGeForce GTX1050Tiのドライバをダウンロードするもインストール失敗。
購入したグラフィックボードに附属のCDに入っているドライバをインストールしようとするも失敗。
これはBIOS更新すればいいパターンだな,と思ってASUSのWebサイトから最新BIOSのROMをダウンロード。
BIOSからASUS EZ Flash 2を立ち上げて更新しようとしたのだが,すでに最新のBIOSであった。
一か八かもう一度附属CDでやってみるか,ということで,今度はカスタムインストールを選択。
カスタムインストールだが,全てにチェックを入れてインストール。
するとなぜかインストールできた。なぜだ。
とにかく,無事にインストールができた。

2017年11月26日日曜日

身体の拡張とダイバーシティ

今日は吉藤健太朗(オリィ)さんの講演会に参加してきた。
オリィさんについては,オリィ研究所やTwitterのアカウントを見てもらえばと思う。
講演会は,現在の活動の原動力となっている「孤独をなくしたい」という思いや現在の活動についての紹介,社会に参加できなかった人がどうやって参加できるようになるのか,といった話だった。

孤独にならない,というのは「関係性がある」ということであるとし,どうすれば関係性を作ることができるのかを考えて作ったのが,分身ロボットOriHimeということらしい。
生身の体が無くても関係性というものは作れ,重要なのは「いる」という存在感があるかどうかという点のようだ。
興味深かったのは「存在率」という考え方。
例えば,OriHimeを使って研究所から講演会をしたとして,講演会場での存在率90%,研究所での存在率10%といった具合である。(実際に,講演を予定していた日に入院をするということがあって,その日は現地にOriHimeを送って講演したらしい)
RPGゲームでの没入感も似ていて,その時はまさしくゲーム内に自分が存在していると思っているわけである。
SNSやオンラインゲームもそうであるが,こうした取り組みを同期方法やコミュニケーション方法として捉えると面白い。OriHimeの場合は,ロボットの身体を使った同期型コミュニケーションである。
関係性を作るためにコミュニケーションが必要で,それをどうすればできるのか,コンピュータやロボットが個人にも身近になった現在では,考え方次第で可能性は広がるわけである。

ALS患者の方や事故で身体が不自由な方が,家族とコミュニケーションをとったり,仕事をしたりする事例も紹介があった。
こうした事例からは,OriHimeは身体の拡張というように考えられる。
テレワークというのは今までもあったけど,存在率も重視することでコミュニティへ帰属感も全然違うだろう。
また,今まで,社会参加が難しかった人も参加できるようになるし,参加方法も多様化するというのは良いことだろう。生身の体が無くても,その場に参加できるということが受け入れられるようになることで,身体のダイバーシティも向上するようになるのではないか。

コンピュータの発展によって,人間が扱える計算は格段に進歩した。
こうした人間の能力の拡張をするために技術が活用されることは多々ある。
OriHimeのようなロボットによる,身体の拡張というのはフィジカルコンピューティング分野の発展によるものである。
介護や農作業などで注目されるパワードスーツも,身体の拡張の事例である。
これまでは,社会に対して障害があり,それを無くすためにこうした技術を使うということがあったが,積極的に使うことでさらに人間ができることを増やすことが可能になるのではないか。
例えば,高所で作業する時に手が4本欲しいなんてことも可能になるわけである。
身体のダイバーシティが高まることで,もっと自由な発想が広がることを期待したい。




2018年度から

「何しているの?」「いつまで大学にいるの?」という話がありましたので,近況報告です。
現在は,兵庫教育大学大学院の博士課程(後期)に在籍して3年目になります。ようやく博論をまとめる条件も概ねそろったため,博論をガシガシと書いている日々を過ごしています。提出は1月10日です。その後,2月中旬に論文審査となります。やれるだけやるしかない状態です。といっても,日々の生活は割と規則正しく,8:30に大学に来て19:00には家にいるという感じです。朝や夜に家で研究関連の作業をしていることはありますが,だいたい家では家事をしているか,余暇を過ごしている感じです。他にも,学内にあるギークラボ上越の業務補助をしたり,教採eラーニングの作問をしたりと色んな経験をさせていただいています。

来年度からの予定ですが,一般財団法人軽井沢風越学園設立財団の内定をいただき,軽井沢にて軽井沢風越学園の設立に関する業務に携わることになりました。軽井沢風越学園の情報についてはWebページ(http://kazakoshi.jp)を見てください。2018年3月から長野県軽井沢町周辺に移住予定です。そして,開校後は,技術と家庭の授業を中心に担当する予定です。「学校をつくる」というめったにない仕事に携われることに,非常にやりがいも楽しみも感じているのですが,やはり多少は不安もあります。しかし,どこで何をしていても,やれることを精一杯やるということは変わらないと思います。

これまで,周りの方々にたくさん助けられてきました。来年度以降も,ますます助けられながらやっていくことになると思います。心強い周囲の方々に感謝する日々です。精一杯やっていくことで,少しでも周囲に恩を返せたらと思います。

2017年10月1日日曜日

Autodrawとレーザーカッターでコースターを作る講座での興味対象

昨日は,午前中に家で原稿を書いて,昼からは大学へ。
午後一で,情報センターでの講座を担当しました。いくつかブースがあるイベントのうちの1つだったのですが,5名の小中学生が来てくれて,それぞれ作りたいものを作って帰っていきました。講座は,Autodrawとレーザーカッターを使った工作だったのですが,人によって全然作る物が違いますし,そもそもの興味が違いました。AutodrawといえばAIにサポートしてもらいながら描く機能で話題になったソフトなのですが,中にはまったくその機能を使わない人もいました。AIのサポートを使わない人の中でも,「これを作るんだ!」と写真を用意してきた人もいれば,描きたいものが好きすぎて何も見ずにもくもくと作り続ける人も。
もちろん,Autodrawとレーザーカッターに興味をもった人もいました。Autodrawに興味を持った人の中には,何を判断材料にしているのか気になるらしく,何度も似ているが微妙に違う絵を描いて確かめてみたりしている人もいました。レーザーカッターに興味を持ち,どれほど細かい描画ができるのかを確かめるように,細い線のイラストを選び加工させている人もいました。
参加した5人(小3~中1)のうち,一緒に来たのは2人(小5と中1)だけで,他は初対面です。そして,それぞれやりたいことをやっている状態なので,データを作っている時は積極的なやりとりはないです。レーザー加工が始まったり,完成して取り出したりするタイミングで自然と集まり,「見せて!」「へぇ~」と盛り上がり,また各々の場所へ戻る。そんな感じでした。
コンピュータで加工用のデータを作る場合,そのメリットの1つは,いくつかの意味でやり直しができることにあると思います。また,今回使ったレーザーカッターは,なかなか加工時間が短いので,短い講座時間の中で何度か実際に加工ができました。こんな感じに,初めての場合「とりあえず,やってみよう!」と気軽にできるソフトや機械は心強いと思います(運営側としても)。あとは,Autodraw自体も直感的に分かりやすい操作なので,結構楽をさせてもらいました。
Macbookを使っていたのですが,何度も画面をタッチして操作をしようとしている人がいました。初めて使ったコンピュータや普段使っているコンピュータで覚えた感覚って,結構重要なのかなと思いました。むしろ,以前学習したものを使って操作するわけですから,当然なのですが。彼にとっては,マウスという新しい道具との出会いだったのかな。(普段はiPadを使ってるようでした)

2017年8月20日日曜日

マイケル・B・ホーン,ヘザー・ステイカー:ブレンディスティット・ラーニングの衝撃


うまくいかない事例として,コンピュータを導入したが,授業は工場型教育なので,結局使わないし,コンピュータを使うことが目的になってしまう,という話があった。
これは本当に陥りがちなところで,自分自身の取り組みを見てもドキリとしてしまう。
技術科で注目されている3Dプリンタ。これも個人のニーズに合わせたものづくりツールとして注目されている。ものづくりに興味がある技術科教員であれば,一度は触ってみたいと思っている道具でもあるだろう。しかし,いざ授業に導入するとうまくいかない。結局教員は個別の対応に終始してしまっているという状況になる。

まず,教員と生徒の関係性が工場型教育のままだとうまくいかない。教員だけが知識を持ち,分からないことは教員に聞く,いやむしろ聞かないで行なうと「勝手にやっている」と言われてしまうという認識だ。
次に,いつそのツールを使うのかが固定されてる。個人によってつくるものが違う場合,ものづくりを支援するツールとしての3DCADや3Dプリンタを,「いつ」「どれだけ」使うのは個人によって異なる。しかし,使用するタイミングや時間を統一してしまうとうまくいかない。そもそも,どの基準に合わせて時間を設定するのか。

イノベーションには,持続的なものと破壊的なものがある。コンピュータによってディジタル化されたものづくりのツールは,十分に破壊的イノベーションを起こすための力を持っている。しかし,肝心の運用形態が従来のままでは,どこかぎこちなく,目的を見失いがちになってしまう。

12月17日

博士論文の進捗は予定通りで,12月22日以降は校正作業に入れそうです。 博士論文と一緒に出す各種書類が案外多く,時間を取られています。 今は謝辞を書いているのですが,書くほどにこの6年間(学部も合わせれば10年間)本当に多くの人に良くしてもらったこと思い出し,...